種別・銘
短刀 備州長船住景(以下切れ)(景光)応長元年十一月(以下切れ)
Tanto Osahune Kagemitsu A.D.1311
鑑定書・資料
第三十八回重要刀剣指定 [N.B.T.H.K]Juyo Token No.38
寸法
長さ(blade length)23.8cm 反り(Sori)0.1cm
元幅(Motohaba)2.28cm 元重ね(Mtokasane)0.49cm ※棟の高さを含めない協会の計測値 元幅2.15cm
時代・国
古刀(鎌倉時代後期)最上作 備前
形状
平造、三つ棟、身幅尋常、重ねやや薄く、僅かに反りつく。
鍛肌
小板目に杢交じり、肌立ちごころに流れ、地沸つき、細かに地景入り、乱れ映り鮮明に立ち、処々直ぐ映り風を呈する。
刃文
肩落ち互の目主調の乱れを焼き、匂勝ちに小沸つき、匂口が明るい。
帽子
直ぐに尖りごころに掃きかけて返る。
彫物
表は腰元に素剣、裏は腰樋に添樋を掻き通す。
茎
僅かに区を送り先をつめる、先刃上がり栗尻、鑢目勝手下り。
説明
景光は、長光の子と伝え、肩落ち互の目を完成した事で名高く、現存する年紀作は嘉元から建武まで見られる。景光の作風は、直刃仕立てに互の目を交えて逆がかるものや、肩落ち互の目を主調とするものなど、概して長光よりも穏やかな出来口が多いが、鍛えの点では時に父以上にすぐれたものが見られることが注目さえ、また父長光には少ない短刀が多く現存していることも特色といえる。
この短刀は「景」以下が銘切れとなっているが、その書体から景光の特徴が窺い知られ、また地刃の作風にも同行の見処が十分に表示されている。加うるに応長年紀は景光を研究する上で貴重な資料である。
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